高知大会(平成21年度)

第47回大学美術教育学会「高知大会」の報告とお礼

上野行一 (高知大学)

 平成20年度日本教育大学協会全国美術部門協議会/第47回大学美術教育学会は、2008年11月2日(日)・3日(月・祝)に、高知大学を会場にして、170名をこえる参加者を得て開催されました。
 本大会では、課題研究とシンポジウムが設けられ、それぞれ「鑑賞教育の現状と課題」「新学習指導要領と教員の意識改革」をテーマに、奥村先生と村上先生のおふたりの教育課程調査官をお迎えして活発な議論がなされました。
また、自由研究発表においても55件もの発表がありました。小・中学校の新しい学習指導要領が告示され、また教育職員免許更新制が導入されるこの時期において、それぞれの発表会場では、変革を求められている教員養成の新たな歩みに繋がるような意見交換が行われたことと思います。
InSEA(大阪)世界大会のわずか3カ月後の大会開催でしたが、にもかかわらず参加者数・発表者数ともに例年の水準を維持することができたことに、改めて会員諸氏の美術教育にかける熱意を感じた次第です。発表者の中には、学会発表が今回初めてという新鮮な顔ぶれも多く、新しい息吹を感じることができたことも収穫のひとつでした。
大学だけではなく、小学校、中学校、高等学校、行政、美術館と校種・制度を越えた発表者の多様さも特徴的でした。さまざまな壁を越えて協同し、美術の力を社会に発信していくことが求められる現状を映し出した大会ではなかったでしょうか。
活発な議論を行っていただいた提案者、発表者、コメンテーター、指定討論者のみなさま方には、この場を借りて厚くお礼申し上げます。とりわけ企画、運営、司会等にご尽力いただいた実行委員会のみなさま方に厚くお礼申し上げます。高知大会は、多くの方々の献身に支えられた大会でした。
高知大会が盛会のうちに無事閉会することができましたことを心より感謝申し上げるとともに、次期大会のさらなる発展と成功を祈念して報告を終わります。