2017年

7月

11日

平成29年度 代表挨拶

日本教育大学協会全国美術部門代表挨拶

日本教育大学協会全国美術部門代表 小野 康男 (横浜国立大学)

 日本教育大学協会全国美術部門の会員の皆さま。昨年度より部門の代表を務めている小野康男です。ニューズレターやウェブでのご挨拶が遅れたいへんご迷惑をおかけしました。現在、会員の皆さまの、大学における業務負担の増大、種々の組織改編を前にして、部門を持続可能な組織とすべく様々な手続き等を見直しているところですが、その中で、迅速なご挨拶を申し上げねばならないところ、恥じ入る次第です。
 昨年度、前部門代表増田先生より代表を引き継いで以来、主要な業務は、他の美術教育系の学会等と連携して、中央教育審議会の新たな答申の審議に対応すべく、美術教育の立場から提言を行うことでした。これについては、部門・学会のホームページ並びに美術教育連絡協議会を構成する関連学会等のホームページに掲載しておりますので、ぜひともご覧になっていただきたいと思います。
 さまざまな思惑の中で動いている事案でありますが、現在の状況ではなく、初等・中等教育を経て高等教育を受ける2030年代、そしてそれらの教育を受けた人々が社会で活躍する2040年代、そしてそれ以降とますます予見不可能性を高める世界を見据えた変革という姿勢は一貫しています。
 現在、進行中のIoT(Internet Of Things)、AI(Artificial Intelligence)がその時代どのような姿を取ることになるのか、まさに予見不可能性の代表と言えるでしょう。
部門は、教員養成を目的とする国立大学の学部をもとに組織されています。この中で、図画工作や美術は、他の教科と同じく、子どもたちの能力を育むため、他教科と連動しつつ人間の育成を行っていくことを任務としています。
 上記の提言では、アクティブ・ラーニング等、教育が総体として取り組む課題の多くはすでに図画工作・美術教育の取り組み事項であったことを強調しています。しかし、実際の成果はどうでしょうか。グループでアクティブに学習してきた成果は出ているのでしょうか。少なくとも、それについて発信してきたのでしょうか。それを評価するための基準は十分だったのでしょうか。他教科では、そもそも発想されていなかったことが、図画工作・美術教育では当たり前のこととして行われています。しかし、現在の教育課題における図画工作・美術教育の意味を、他教科にとって、そして教育全般にとって役立てていくためにも、教育現場からこれまで以上に、成果を発信し、理論を立ち上げていかなければならないのではないかと思います。